音階(スケール)とは何だろう?

音階(スケール)とは何なのかを、初心者の方にも分かるように音楽理論の基礎から順をおって説明していきます。

初めに覚える音階(スケール)とは?

音階についての学習を始めた人が、まず初めに覚えるべき音階(スケール)は、ナチュラルメジャースケールでしょう。

ナチュラルメジャースケールって名前からして難しそう”、と感じられるかもしれませんが、義務教育を受けた日本人の出しもが知っている「ドレミファソラシド」というのは、実はナチュラルメジャースケールです。

ドレミファソラシド

ドレミファソラシド

最も重要な音階、ナチュラルメジャースケール(自然長音階)

ナチュラルメジャースケールは、日本語では自然長音階と言います。

ナチュラルメジャースケールは、「ドレミファソラシド」のように、1オクターブの範囲内において、各音が「全音全音・半音・全音全音全音・半音」という音程差での並び方になっています。

ナチュラルメジャースケール(自然長音階)

ナチュラルメジャースケール(自然長音階)

「ドレミファソラシド」と聴いて分かるように、この音程差で音が並んでいると、自然と明るい音に聴こえてきます。

このナチュラルメジャースケールは、世の中にある全てのスケールの原型と言っても良いくらい重要な音階となっているので必ず覚えましょう。

ナチュラルマイナースケール(自然短音階)

ナチュラルメジャースケールの次に重要な音階なのが、ナチュラルマイナースケールです。

ナチュラルマイナースケールは、自然短音階といって、「ラシドレミレソラ」のように、1オクターブの範囲内において、各音が「全音・半音・全音全音・半音・全音全音」という音程差での並び方になっています。

ナチュラルマイナースケール(自然短音階)

ナチュラルマイナースケール(自然短音階)

「ラシドレミファソラ」という音階を聴いて分かるように、この音程差で音が並んでいると、自然と暗い感じの音に聴こえます。

ナチュラルマイナースケールは、暗い雰囲気の音階における基礎となる音階なので、必ず覚えましょう。

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主音とは?

主音というのは、ナチュラルメジャースケール、または、ナチュラルマイナースケールの始まりの音の事を意味しています。

例えば、ナチュラルメジャースケールの始まりの音が「ド」の場合、このナチュラルメジャースケールの主音(始まりの音)は「ド」という事になります。

ナチュラルメジャースケール(自然長音階)の主音

ナチュラルメジャースケール(自然長音階)の主音

同じように、ナチュラルマイナースケールの始まりの音が「ド」の場合、このナチュラルマイナースケールの主音は「ド」という事になります。

ナチュラルマイナースケール(自然短音階)の主音

ナチュラルマイナースケール(自然短音階)の主音

音階(スケール)の仕組み

音階(スケール)というのは、ピアノの鍵盤のどの位置から音階を始めたとしても、その音階の音程差での音の並びになっていると、同じような音階に聴こえます。

例えば、主音を「レ」(D)にして、音の並びを「全音全音・半音・全音全音全音・半音」という音程差で並べた「レミファ#ソラシド#レ」を順番に弾いていくと、「ドレミファソラシド」と同じような音階に聴こえると思います。

Dナチュラルメジャースケール

Dナチュラルメジャースケール

同じように、主音を「レ」(D)にして、音の並びを「全音・半音・全音全音・半音・全音全音」という音程差で並べた「レミファソラシ♭ドレ」を順番に弾いていくと、「ラシドレミファソラ」と同じような音階に聴こえると思います。

Dナチュラルマイナースケール

Dナチュラルマイナースケール

このように、音階というのは、ピアノのどの鍵盤から始めても、その音階の音程差で音が並んでいれば、その音階と同じような音階に聴こえるという仕組みになっています。

音階の名前/スケール名

音階の仕組み上、音程差の並びで同じような音階に聴こえるので、その音程差の並び方に対して固有の名称を付けます。

例えば、先ほども登場した「全音全音・半音・全音全音全音・半音」という音の並びの場合、「ナチュラルメジャースケール」と言って、「全音・半音・全音全音・半音・全音全音」という音の並びの場合、「ナチュラルマイナースケール」と言います。

そして、主音が何の音になっているのかを、その音程差の並び方の名称の左側に「アメリカ音名」で付け足します。

※ 「アメリカ音名」というのは、アメリカ、またはイギリスでの音名の呼び方の事で、アメリカ音名では、「ドレミらソラシド」の事を「CDEFGABC」と呼びます。

主音が「ミ」のナチュラルメジャースケールの場合、「Eナチュラルメジャースケール」と呼びます。

Eナチュラルメジャースケール(スケール名・音階名)

Eナチュラルメジャースケール(スケール名・音階名)

このように、何の音が始まりの音で、どういった音程差で並んでいるのか、という事を表す名称の事を「音階名」・「スケール名」と言います。